いきなりですが、問題です。
わさび、紫蘇、みょうが。この食材を使ったメニューってな~んだ?

そうめん?
ザンネン。不正解。
さらに、チーズにドライトマトに紫玉ねぎが入っている。な~んだ?

パスタ?
難しいよね。もう、答えを言っちゃいましょう。

答え:PIZZA
この中に、先に挙げた具材が全部入っている。
ピザってサラミとかコーンとかマヨネーズとか。もっと洋風ってかイタリアンなものが入ってるじゃない?
そんな概念をひっくり返す、絶品ピザをいただいてきたんでございますのよ。ホホホ
その名も『WASABI California』と言って、わさびの風味が効いている和風ピザ。
今回はこれを作った凄い人、凄いお店と、凄いお店が取り組んでいる活動を徹底調査しました、その調査報告をしたいと思います。
調査① 誰が作った?
作った人。『菅原 和哉』さん。登米市米山町のピザ屋さん【HAIJI】を営む。

実家で獲れた米を焙煎した米粉を配合の、もっちり生地が自慢のピザ。美味しい。
それもそのはず。菅原さんは全国のピザ職人が競う大会に出場した凄腕。2024年夏に開催された【CMAB JAPAN CUP 2024】という大会で、入賞を果たしているんだ。
この大会には、毎年テーマがあり、昨年2024年の大会テーマは『日本食材を活かしたジャパニーズピザ』
そのテーマに沿って考案された和風ピザが『WASABI California』
わさびのツーンとした刺激にみょうがと紫蘇が目立ち過ぎず、おとなしすぎない立ち位置で、存在感を示している。
だからといって、『THE・和食』みたいにはならず、ドライトマトやチーズなど、ピザ常連の具材たちによる『I’am pizza』という自己主張も通っていて、そのバランスがいい。ちょっとピリ辛な味が、コショウやタバスコじゃなく、わさびの辛さを活かしているのも斬新。
こんな大会入賞のピザを食べることができるお店がある。どんなお店なんだろう。
調査② 作ったお店
作った人がいるお店【HAIJI】さん。登米市米山町にある。

ドライフラワーをセンス良く飾り付けたオシャレな店内。一歩足を踏み入れると『ステキ』と思わず声が出る。ピザやさんというよりは、おしゃれカフェみたいな雰囲気。

店内の一角に気になるスペースがある。
これは、キッズスペース。

子どもさん連れのお客さんも、ゆっくり食事ができるようにと配慮されたスペース。

小さい子どもがいると、なかなか外食できないじゃないですか
そう。子ども連れの外食って、めちゃハードル高い。子どもがこぼしたり、汚したり、泣いたりしたら大変だし、お店によっては、周りの目が厳しかったり。
親は、ゆっくり味わう余裕はない。
菅原さんは現在、子育て真っ最中。だから、子ども連れ外食の大変さを痛いほど分かっている。

子ども連れでもゆっくり食事できる場所として、キッズスペースを設けました
オシャレなだけでなく、そんな心遣いがステキなお店だ。
調査③ HAIJIさんの取組み
ここ【HAIJI】さんは、ただ単に、美味しいピザを提供するだけのお店じゃない。
なんと、子ども食堂も運営している。この活動も、親の気持ちに寄り添った支援。

お弁当を作ってお渡ししているんです
お店の商品である、ピザの提供ではないそう。お弁当は持ち帰って夕食に自宅で食べてもらうためのもの。じゃあ、子ども食堂で何をするのかっていうと、親子で折り紙や製作を楽しむ。

キッズスペース内部。ここで親子活動を行う。
菅原さんの奥様と、現役保育士の知人の方が活動の計画を立て、準備をしてくれるのだそう。親子で楽しい時間を過ごしている間に、菅原さんは、他のボランティアさんとともに、お弁当の支度をするという役割分担。

お弁当を渡すことで、食事の用意にかかる時間を、子どもと一緒に過ごすことに使えるんです
仕事と家事に追われ、普段子どもとゆっくり遊ぶ時間が取れないという家庭は多い。でも子ども食堂の日は食事の支度がない分、時間と気持ちの余裕ができる。
お弁当を渡すのは、単に食事を提供しているのではなく、親子で一緒に遊ぶ時間をプレゼントしているんだ。親も助かるし、子どもも嬉しい。
ここで気になる疑問点。

自腹でやっているんですか?
食材も、折り紙などの備品も、どうやって調達してるんだろう?それにかかるコストはどうしているのか?

支援してくれる団体がたくさんあるんですよ
行政、NPO、ボランティア団体、企業。
金銭面の支援をしてくれるところもあるし、フードバンクによる食材の提供、おもちゃや備品など、物資の支援をしてくれるところも。
さらに食材は近隣の農家さんも支援してくれるそう。どっさり持ってきた野菜は、お弁当用の食材として使われるだけでなく、そのまま親御さんにも配られるそう。
『いっぺーあっから持ってげ持ってげ』って。

親御さんには、エコバック持って来てねって言ってるんです
物資面で支援してくれる団体からは、クレヨンや折り紙など、自宅で遊べるものを貰えるし、農家さんからは、野菜を貰えるし、お弁当の他に、いろんなものを貰うので、帰りは荷物がモリモリになるそうだ。
親御さんは、モリモリの荷物とあったかい心を受け取って家路につく。そして、その日は、食事の支度をせずに、子どもと遊べる。なんて幸せな時間だろう。
きめ細かな心遣い。必要な支援を受ける為に、各団体と連携する行動力。子育て中の菅原さん夫妻だからこその痒い所に手が届くような取組みだ。
調査④ HAIJIの詳細
こんなステキな取組みをしつつ、絶品ピザを提供してくれるHAIJIさん。お店では他にもピザ教室の開催やアフタヌーンティー(要予約)のメニューもある。
もちろんピザは、店内飲食もテイクアウトもOK


米粉のピザは、冷めても美味しいんです
ちなみに、大会入賞の『WASABI California』は大人向けの味。子どもが食べるには辛いかも。他のものも唐辛子マークが付いているのは辛いメニューなので、確認して注文しよう。

大人同士はもちろん、家族でも、子ども連れでも美味し楽しい時間が過ごせるHAIJIさん。
そろそろ「今すぐ行ってみたくてたまらないよお」という読者さまの心の声が聴こえてきそうなので、店舗情報を紹介しよう。
所在地:登米市米山町西野後小路144-5
TEL:0220-23-8848
営業時間:11:00~18:00
定休日:火曜・水曜
(臨時休業あり。インスタに営業カレンダーを載せている)
instagram:HAIJI_(ピッツァ&パン)
★子ども食堂の情報は、インスタの別アカウントで発信しています。
Instagram:HAIJI子ども食堂