地元に居ながら遠くのご当地グルメを味わえるって、嬉しいですよね?
大崎市岩出山にそんな夢みたいなお店があるんです。讃岐の味を堪能できるうどん屋さん。2025年の2月にオープンしました。話題のお店ということで、さやキジの空腹と好奇心が疼いて仕方ない。居ても立っても居られないので、調査してきましたよ。

やってきました。大崎市岩出山。
ここに讃岐で修行したうどん職人がいるそうです。
電車でガタンゴトン、飛行機ビューンって、香川県まで行かなくたっていい。大崎市の皆さんは車をブーンと走らせるだけで、讃岐うどんを味わえる場所に辿り着けるんです。
ワクワクしながら、ガラガラガラっと店に入ります。

明るくて落ち着く店内。そこにおダシのいい香りが漂います。鼻が勝手にクンクンしてしまう。

これだけでもうヨダレ出そう
さっそく注文。メニュー表を手に取った瞬間にパチンと目が合った『福助セット』を迷わず頼みます。

お腹ペコペコさんも大満足の内容。うどんと天ぷらとごはんが全て味わえちゃうセットです。そして組み合わせを選べる楽しさ♪うどんとごはんはそれぞれ3種類からセレクトします。
『かけうどん』『ざるうどん』『釜揚げうどん』
『おいなり2個』『日替わりおにぎり』『海老天むす』

全部で9パターンも味わえるじゃん♡
どれも捨てがたく、迷った末に『かけうどん』&『日替わりおにぎり』をオーダーしました。

取材ということで特別に月見にしてもらいました。こちらで使用している卵は岩出山【ふるさと地鶏の会】の有精卵です。
さて、来ましたよ。
香りのいいおダシ、ツルンとした麺は、ほどよい歯ごたえ。優しい温度と味が、ジュワァっとお腹に浸みていきます。
天ぷらはサックサク。取材時はお昼のピークを過ぎ、売り切れの為、海老の天ぷらのみでしたが、通常は5種類の盛り合わせだそう。

中のエビもプリップリだったわー
日替わりおにぎりは『たらこ』でした。こうやって見ると、具はおにぎりのトップにチョコンと乗っているだけに見えますが、内部にもぎっしり入っていました。三角形の底辺近くまで。


食べ応え抜群。お腹もココロも満たされました
さて、こんな美味しそうな画像を見せられて、読者の皆さんはどんなお店かが、気になっているでしょう。冒頭では『讃岐の味が堪能できる』って紹介していることだし。
改めて紹介しましょう。大崎市岩出山
【自家製うどん福助】さんです。そして、お店の方にお話を伺いました。
代表の『内田 和佳』さん。顔出しは恥ずかしいということで、お店のロゴマークを代わりに表示します。

岩出山で生まれ、育ち、嫁ぎ先も岩出山という和佳さん。生粋の『岩出山人』です。そんな和佳さんの心にぼんやりと「何かを始めてみたい」という想いが芽生えたとき、同じ岩出山で「うどん屋さんをしたい人」を探している人がいたそうです。
なんてナイスなタイミングでしょう。

じゃあ、やってみようかな
和佳さんは、こう思ったそうです。
この時点で和佳さんは、うどん屋さんはおろか、飲食店の経験もない状態。ここから一体どうやって、讃岐の味を提供するうどん屋さんを創り上げていったのか?そこのドラマが面白い。
まず、誰がうどんを作るのか。
ここで立ち上がったのが、和佳さんの息子さん。なんと料理学校を卒業している息子さんだそうです。
ただ、うどんに関しては素人同然。そこで、うどんの本場、讃岐で修行することになりました。
話はトントン拍子に進んでいきます。
息子さんが修行した讃岐の師匠もステキな人物でした。一生懸命学ぼうとする息子さんの姿勢に好感を抱いたのでしょう。うどんの修行もさることながら、お店の営業後には遊びに飲みに連れて行ってくれ、とても良くしてくれたそうです。
福助オープンの際には、自分の店で使わなくなった食器や調理器具、製麺機なんかも譲ってくれたといいます。
そして、うどんと供に大きな満足感をもたらしてくれる天ぷら。コチラは息子さんが料理学校で知り合い、現在は婚約者であるという女性が作っているそうです。和食を学んでいたという婚約者さん。サックサクの天ぷらには、既に多くのファンが付いているのでしょう。取材日は既に天ぷらは売り切れでした。

お店の外観
何かを始めたい。
和佳さんの心から発せられた『音』は、周囲に共鳴し、様々な事象を引き寄せました。チャンス、スキル、食器に什器。そして『店』というひとつの音楽を創りだしています。
トントン拍子の展開、イロハを学んだうどんのエキスパートに和食のエキスパート。
『ツルン』『サクサクっ』『ジュワァ』
ここには心地のいい『音』が流れています。実際に聴こえる音も聴こえない音も。お客さんが発する心の声援にアットホームな『和』の音色。
お店は和佳さん、息子さん、婚約者さん、プラスご主人のお母様の4人でやっています。家族、しかも親子3代にわたるメンバーは、ドミソのような調和のとれた和音を奏でているのです。

私と息子はときどき衝突してますが(笑)
たまの不協和音もご愛嬌。婚約者さんの愛らしさと、お義母さんの柔らかな笑顔が場を整えてくれます。
和佳さんとご家族が奏でる音。それはまさに『和音』です。そこに讃岐の香りが美しい旋律を奏でるような【自家製うどん福助】さん。心の耳をすまし、この気持ちよい音楽を聴きに行ってみませんか?飛行機じゃなく、車をブーンと走らせて。
【店舗情報】
所在地:大崎市岩出山上野目字上川原53-15
TEL:0229-25-3005
定休日:毎週火曜日、第三月曜日
営業時間:11:00~15:00
14:30ラストオーダー
instagram:自家製うどん福助
座席:テーブル席 2人掛け4席
4人掛け2席
座敷 2席
駐車場:7台