温泉好きのさやキジ。特に鳴子が好きで、あちこちの温泉に入っています。
疲れがとれたり、肌の調子が良くなったり、温泉に浸かるメリットは多いのですが、浸かるより、飲んでみたらもっと深く作用するんじゃない?
そんなことを考えていたら、見つけてしまいました。『飲む温泉』というものを。それがコチラ。

鳴子中山平にある【あすか旅館】。創業90年になる湯治旅館です。

ってか実際、温泉を飲むってどういうカンジなんだろう…?
どうにも分からないので、あすか旅館館主の『氏家 和也』さんにたずねてみます。

お顔出しはナシということで、イメージ画像は店舗入り口に鎮座する大黒天さんで。

飲む温泉。実際どのようにして飲むんですか?

店舗の外に水汲み場があるんです。持参していただいた容器に、温泉水を汲みます。

なるほど。イート(ドリンク)インじゃなく、テイクアウトね。

コチラが水汲み場。汲む際は、いったんお店に入って店員さんに声をかけ、お金を払います。
容器は持参です。(別売り容器とかはないので忘れずに持って行ってくださいね)
お値段は20リットル(一般的なポリタンク)で¥200。
水が満タンの容器は重いので、汲む前に水汲み場の横に車を停めて、すぐに積み込めるようにします。

トランクもしっかり開けて、スタンバイ。
スタンバイができたら、店員さんに小屋の鍵を開けてもらい、中にある蛇口から汲みます。水を汲んだら、車に積み込みます。
容器のサイズにもよりますが、水を運ぶって重労働です。車までの5~6歩が長く感じます。
特に女性にとって大容量の容器はキツイ。写真左の20リッタータンクだと、1階はともかく、階段を登って運ぶのは大変なので、写真右のような小容量の容器を数多く持っていくのがオススメです。

さやキジは行きつけの居酒屋さんからもらった5リッターの焼酎容器(写真右)を持参します。このサイズだと、キッチンでもお風呂でも使いやすい。
女性に親切な(笑)氏家さんに手伝ってもらい、積み込み完了。家に持ち帰って飲んでみようと思います。
気になるお味は?
では、気になるお味をシンプルにお伝えします。めっちゃ美味しい!
「美味しいって、そんな。水なんて味しないんだから、どれも変わらないでしょ」とお考えの方。その考えは一瞬でひっくり返ります。
トロっとした丸みのある味は、味覚と触覚と心で味わえます。まん丸のモノを舌の上を転がしてる感覚。味がね、まぁるくて、優しいんです。
普段飲んでる水道水と飲み比べるとさらに分かりやすい。水道水は『角がある』ように感じます。
まぁるい温泉水に、角のある水道水。水の味を形で知覚できるのが面白いです。

入浴、宿泊をご利用の方は自由に飲むことができます。
日常に使える温泉水
飲んで美味しいあすか旅館の温泉水ですが、飲む以外の使い道がいっぱいです。
「なるほど、こんな使い方があるんだ」と思える様々な活用法をご紹介します。
★お料理に
味噌汁、煮物などに使う水を温泉水にします。
水が美味しいんだから当然、お料理も美味しくなります。愛用者の中には、全ての煮炊きにこの温泉水を利用している方もいるのだそうです。

コ一ヒ一やお茶を淹れる際に使うのもイイですよ
特に炊飯に使うのはオススメです。ご飯の味って、米の銘柄や釜にもよりますが、使う水によって味が大きく左右されます。
温泉水で炊いたご飯、めちゃくちゃ美味しそうだと思いませんか?
さらに美味しく炊くポイントを氏家さんに教えていただきました。

お米を研ぐところから使うといいですよ
お米はファーストタッチの水を最もよく吸い込むのだそうです。研ぐ水に使うことで、お米にしっかりと温泉水が吸水されます。
実際やってみたら、甘くてふっくらした炊きあがりでした。

温泉水で研いで、温泉水で炊きました。
ご飯、味噌汁、煮物、お茶。毎日、口にするものの味をワンランクアップさせる水。毎日がグルメライフになりますね。

ウィスキー、焼酎の水割りも最高でした♪
★お肌と髪に
温泉水というだけあってもちろん肌や髪にもイイ♪
化粧水がわりにスプレーボトルでシュッシュしたり、シャンプーのすすぎに使っている方が多いようです。
また、こんな使い方をしている愛用者も。

自宅の浴槽に溜めて入浴しているそうです
加熱循環式のお風呂なら、自宅が温泉に。

温泉に毎日入れるなんてうらやましい!

お風呂に使ってる方は軽トラックなんかで来て、大量に汲んで行かれますよ
温泉に毎日入ったり、日々のお手入れに温泉水を使ったら、お肌も髪もツヤッツヤになりそうですね。毎日がビューティーライフになります。
ハイクオリティ・ローコスト
グルメライフ、ビューティーライフを叶える温泉水。泉質・成分はどういったものなのでしょう?

飲泉と浴場の成分は同じだそうです。
泉質と効能は写真の通りなのですが、凄いのは、美容と健康に欠かせないミネラル、シリカ(メタケイ酸)が多く含まれているという点です。
シリカは、健康や美容意識の高い方が近年、注目している成分。コンビニやネットでは、シリカ入りのペットボトル飲料が販売されています。

そんな注目成分が1リットル中に110mlほど含まれていて、この濃度は一般的に販売されているシリカ含有商品より多いのだそう。

こんな成分入りの水が20リットル¥200なんて、ネットでシリカ水とか買うより断然コスパがいい…
ってか、普通のペットボトル飲料よりも安いじゃないの‼
そう思っていたら、さらにコスパを上げる方法がありました。
それは、入浴すること。

浴場も水汲み場も、同じ成分の温泉水。ただ源泉はアツアツなので、実際に浴場で飲むのは無理みたいです。
水を汲むだけじゃない。あすか旅館さんは、もちろん入浴もできます。入浴料は¥700です。
身体の芯が温まり、入浴後はスッキリ身体が軽くなるお湯。もちろん肌もスベスベになります。
そしてなんと、入浴した方は60リットルまで温泉水サ一ビスという特典が付いています。

入浴したら¥600分汲めるってこと⁈
驚きのコストパフォーマンス‼
これはもう、お金に糸目をつけない美容愛好家も、健康志向の人も、温泉好きも、美味しいもの好きも、泣いて喜ぶ“奇跡の水”です。
軽トラ満載に汲んでいく方の気持ちが分かります。また、鳴子の奥地にも関わらず、リピーターが後を絶たないのも理解できます。
あすか旅館へ レッツ・ドライブ
温泉水の素晴らしさは分かったけど、遠いからたどり着けるか不安…。そんな方に、行程をご紹介します。
国道47号線を山形方面へ。鳴子トンネルを抜けて走ること3分。右手に看板が見えます。

看板に従って左折。ここから少し狭い下り坂です。ゆっくり進みましょう。途中にある踏切を渡り、さらに進むと、次の看板が見えます。

冬場は特に慎重に。
看板を右折します。ここは勾配のキツイ下り坂なので慎重に下りましょう。下りきったら到着です。国道からおよそ3分、看板を頼りに進めば迷う心配はありません。
近くには、紅葉で有名な鳴子峡も。雄大な景色を眺めながらドライブを楽しんでいるうちに到着しますよ。

遠い、分かりにくい、不安…。このような懸念は一度行ってみたら、「大丈夫」に変わることと思います。そして一度行ったあなたは温泉水の虜になり、あすか旅館に向かって二度目、三度目のドライブをしているかも知れません。
水は生活にとって欠かせないもの。その水を変えるということは、生活を変えるということです。
飲む水で身体が変わります。触れる水で肌が変わります。使う水で暮らしの満足度が変わります。
さあ、あなたも【あすか旅館】の温泉水で、毎日の暮らしを豊かにしてみませんか?
店舗情報
所在地:大崎市鳴子温泉字星沼68-1
TEL:0229-87-2131
定休日:なし
日帰り入浴料金:¥700 (8:30~16:00)
宿泊料金(自炊)
トイレ無し個室:¥5000
トイレ付き個室:¥6000
駐車場:10台分(詰めれば20台ほど駐車可能)