中毒症状にご注意を!
2025年5月。さやキジは、ある“ヤバイもの”を味わってしまった‼
フワァっとした快感が訪れて、中毒性があって、一定時間経つと、また身体が欲してしょうがない。今も、禁断症状と闘いながら記事を書いている。
なんだそれ⁈もしや、手を出しちゃイケナイ変なクスリ…?ではなく、それは
山の空気。

吸い込むと心地よくて、気分が晴れやかになる。月並みな感想なんだけど、『空気がおいしい』って、こういうことなんだろうなぁ…。

中毒になる心地よさ♪
こんな心地よい場所にカフェがオープンしたという話を聞きました。どんな場所かと駆けつけてみたら、ヤバいくらいに魅力あふれる場所。これは中毒者が続出する危険があるので、この記事では注意喚起として、紹介していきたいと思います。
先人たちの魂と栗駒山の神
まずは車で向かいます。ナビによると、さやキジの住む涌谷町からは1時間半かかるもよう。

うん。まあまあ遠いな
涌谷町⇒登米市を抜け、栗原市に入る。若柳⇒金成⇒栗駒。この辺から登り坂。だんだん耳が痛くなり、勾配もキツくなる。心が挫けそうになるけど、それを癒してくれるかのような景色が現われます。

車の窓からパシャリ。この日は雨でしたが、川の綺麗なこと‼晴れたら最高だろうなー。
綺麗な川を横目にドライブしているうちに、到着しました。
2025年5月18日オープン
【納屋カフェKAGIYA】
その名の通り、納屋をリノベーションして作ったカフェです。

オープン直前。準備中のリノベーション納屋。
場所は栗原市耕英。かなり山深い場所といえる。って、ちょっと待って!
カフェに限らず、商売は人通りの多い場所に店を構えるのが常道です。それが、なんだってこんな山奥にオープンするんだよ⁈と思いますよね。
しかし、ここは栗駒山登山口への通り道だそう。年間、数万人が登る栗駒山。秋の紅葉は『神の絨毯』といわれるほどの絶景で、近隣には温泉もあるし、人(車)の往来がそれなりにあるようです。
そしてこの地域。栗原市耕英という場所は、終戦後の昭和22年(1947年)に旧満州から引き揚げてきた旧丸森町の人々が入植した場所なのだそう。標高が高く、気温は低く、厳しい自然環境でしたが、彼らはこの地に希望を見出し、強靭な精神力をもって、開拓していった歴史があるそうです。

先人たちの開拓魂に霊験あらたかな栗駒山の懐。冒頭では空気が抜群に美味しいみたいなことを述べていましたが、そういうレベルじゃないの。土地のエネルギーが。ここは、神の領域といっても過言じゃない。だから心地よいと感じるレベルが中毒になるほどに凄い。
そして、こんな場所で営む機会を得たカフェ、【納屋カフェKAGIYA】は一体どんなカフェなのかを、ここからの記事でしっかりお伝えしようと思う。
納屋カフェKAGIYA
と、いうわけで。もう皆さん気になっているかと思います【納屋カフェKAGIYA】についてです。まずはこのカフェの立ち上げに中心となって携わった人を紹介します。
『廣野 美紀』さんと『水野 早貴』さんです。

おはぎを真ん中にまぶしい笑顔を放つ美紀さん(左)と早貴さん(右)
おふたりは、大崎市古川【KEY’S】という放課後等デイサービス事業に携わっています。放課後ってことは、授業を受けている児童、デイサービスとは日帰りで受けることができる福祉サービス。それは、学童保育とは異なるもので、要するに、ハンディキャップを持つ子どもたちが、放課後に過ごす場所です。
おっと‼なんで放課後デイサービスの事業者が栗駒山でカフェなの?
という、新たなクエスチョンが出てきましたよね。説明すればするほどに増える謎。
そこは、【KEY’S】代表の早貴さんに詳しい話をうかがいました。

気兼ねなく集まれる場所を作りたかったんです
【KEY’S】は18歳(高校卒業)まで。そこからそれぞれの道へ巣立って行くのですが、進路の選択が限定的だったり、進んだ先でつまづいたり。休日も周囲の視線が気になって入りづらいお店があったり。新しいコミュニティに入るのも友だちを作るのも難しかったり。抱えているハンディ故にぶつかる壁がある。このような困りごとを抱えている卒業生が少なくないようです。
だから、障がいのある人もそうでない人も関係なく集い、交流できる場所があれば。早貴さん美紀さんはじめ【KEY’S】の皆さんはそんな想いを抱き、居場所を作るプロジェクトに着手しました。なんと4年も前から。
自然の恩恵と厳しさの両方に直面しながら、長い時間をかけ、地道に作り上げてきたことでしょう。そんな【KEY’S】の皆さんの活動が、戦後の開拓者の姿に重なって見えるような気がします。

KEYから鍵へ
そして4年以上の準備期間を経て形になった場所。栗駒山の神とのご縁が繋がり、この地で営むことを求められたカフェ。それが【納屋カフェKAGIYA】さん。満を持してのオープンです。
おすすめメニューは『母の味』
カフェでは早速、おすすめメニューのおはぎをいただきました。これは、KAGIYAに常駐する美紀さんが、お母さんから受け継いだものだそうです。
幼少期は、当たり前に食べていたお母さんのおはぎ。けれど、他に比べて母のおはぎが凄くおいしいことに気が付いた美紀さん。お母さんは数年前に亡くなったそうですが、母のおはぎを受け継ぎたいという美紀さんの想いが形になり、カフェのメニューになりました。

食べてびっくり、こんなの初めて‼ごはん部分がとってもあま~い。お米はよく噛むと甘いのは知っているけれど、どうやったらこんな風味を引き出せるんだろう。お砂糖が入っているのかと思いきや、そうじゃない。もち米100%だそう。ごはん部分オンリーでもスィーツとして成り立つんじゃないかと思うほどの優しくてやわらかな甘み。
対照的にあんこは甘さ控えめで、小豆の味が活きている。粒感の残る歯ごたえが、豆を食べてるという感覚を強調してくれる。ごはんとあんこ、甘さ加減、両者のバランスも絶妙です。こんなおはぎを子どもの頃から食べていたなんて、美紀さんが羨ましい。
でも、これからはカフェで味わえます。これは行くっきゃないですね。

愛知県の工房からやってきたユニークなカップたち。これでコーヒー飲んだら楽しそう。
他メニューは以下のとおり。
ぜんざい、あんみつ、
クリームあんみつ(アイスのせ)
米粉のパウンドケーキ
コーヒーゼリー、おむすびプレート
どれも美味しそう。何度でも通って制覇しようかなー。

元が納屋だったとは思えない。落ち着く店内空間
大自然に抱かれ、お母さんの味を堪能できる。【納屋カフェKAGIYA】はそんな素敵な場所なんです。道中の坂道はなかなかに急だし、耳が痛くなるほどの山深い場所ですが、景色を楽しみながらドライブしているうちに到着します。
栗駒山の地は、いつも、どんな時も全てを受け容れてくれるような度量をもっています。そんな場所にどこまでも、どこまでも、子どもたちのために行動し続ける大人がいる。未来を見守る大人がいる。
そして、ハンディがあるとかないとか、大人とか子どもとか、そんな枠は取っ払った心温まる交流がある。そんなカフェがあったら、何回でも足を運びたくなりますよね。
ただし、ここの心地よさはクセになります。というか、中毒になる可能性が高いので、その点はご理解いただいた上、自己責任でお願いいたします(笑)。
店舗情報&大事なこと
営業は基本、土曜、日曜になります。また臨時休業する場合もあります。営業、休業のお知らせは、Googleページ、インスタで発信していますので、出発前にご確認ください。
せっかく行ったのに、営業してなかったとき、心がバッキバキに折れます。
Googleページ:KAGIYA
instagram:KAGIYAキャンプができる山の納屋カフェ/栗駒山
所在地:栗原市栗駒沼倉耕英東103
営業時間:10:30~16:30